海を越えて5年ぶりに実現した対決は、先輩右腕の圧勝に終わった。エンゼルス大谷翔平投手(23)が、メジャーで初めて対戦したヤンキース田中将大投手(29)に2打数2三振と封じ込められた。
無用な感情を消して、マウンド上の田中は、大谷を見つめた。18・44メートル先に立つ後輩は、目を合わそうとしない。2013年以来、5年ぶりの対決。だが、再戦の感傷はない。「戦いの場において、それは別にどうでもいい。こっちも気にしなかったですし、という感じ。お互い、真剣にやりあう時に、そんなのは必要ないんで」。
1回表2死一塁の第1打席。フルカウントから内角低めのスライダーで、大谷のバットを空転させた。第2打席こそ、四球で歩かせたものの、第3打席は宝刀スプリットで空振り三振。「今日の中では、あの球は良かったと思います」。初失点直後、相手に流れを与えないためにも、大谷をねじ伏せる必要があった。
全米中の視線が「二刀流」に集まり、田中への質問も大谷の話題に集中する日々が続いた。「彼のおかげで注目してもらえてました」。後輩の活躍を頼もしく思う一方で、先輩メジャーとして感じることもあった。「本当に認められるのはシーズンを戦って、というところだと思う」。盟主ヤンキースのエースとなった田中だからこそ、実感してきた。
投手同士ではなく、投手と打者の真剣勝負で楽しませた。「直接対戦するのは投手と打者。この対決を楽しみにしてくれていたファンの方には、こっちの方が良かったのかなと思いますけど」。田中の意地が垣間見えた。



