【アナハイム(米カリフォルニア州)6月30日(日本時間7月1日)=斎藤庸裕】エンゼルス大谷翔平投手(24)が今季初、メジャーでは3度目の1試合2発で、絶好調の6月を締めくくった。「3番DH」で出場したアスレチックス戦の4回無死、低めのカーブにタイミングを外されながらも、右中間へ11号ソロ。
8回無死では再び右中間へ、完璧な12号ソロをたたき込んだ。本拠地でのマルチ本塁打は初めて。月間打率3割4分、9本塁打、22打点で、成長を実感する6月を終えた。
◇ ◇ ◇
崩されても本塁打にできる。大谷が手術した右手1本で右中間席へ持っていった。4回無死、右腕バジットの低めカーブにタイミングを外された。「うまく拾えた」。完全に泳がされたが、捉えたインパクトが強い。滞空時間6秒。失速せずにフェンスを越えた。「完全に反応というか、しっかり引きつけて打てた」と納得の一振りだった。
手応えをつかむ1カ月となった。右肘手術から復帰し2カ月もたたないが、マリナーズ菊池やドジャース前田からの本塁打をはじめ、自己最多の月間9本塁打をマーク。サイクル安打も決めた。6月を振り返り「試合勘だったり、打席の感覚だったりとか、徐々に良くなっている」とコメントは控えめも、確実に状態が上がった。メジャー1年目と比べてのレベルアップには「それは常に感じています」と即答。打者として日々、進化を遂げている。
わずかでも、1歩1歩の成長が原動力となってきた。「打てた、打てないは結果。次の打席に改善できたら、それは楽しい」。ボールを捉えるポイント、スイング軌道の修正だけでなく、ファウルの仕方まで細部にこだわる。リード打撃コーチですら「本人にしか分からないもの」と手を出せないレベルだ。1本目の本塁打も、その“こだわり”が光った。直前の5球目、低めカーブはボールの上をたたいてファウル。直後の同じカーブを、今度はバットに乗せるように捉えた。
技術とパワーが結集したアーチだ。チームトップの22本塁打を放つトラウトからも「リーグ屈指のパワー」と称される。その兄貴分的存在も、大谷の成長につながっている。2番と3番でコンビを組み、「後ろで見てると違う」とネクストバッターズ・サークルからタイミングの取り方を常に観察。「打席で何を考えているのか。こういう取り組みもあるんだな」と学び、引き出しを増やしてきた。
チームは大敗も、4打数2安打2本塁打。今季初の1試合2発を「個人的にはすごく大きいこと」と今後の糧にし、「結果、大差で負けてるので、連敗もしてますし。切り替えて、また連勝できるように頑張りたい」と気を引き締めた。打者大谷の確かな成長を示した6月の最終戦。7月、心機一転でさらに進化した姿を見せる。
◆最長2位 2本目に放った12号ソロは飛距離が447フィート(約136メートル)を記録し、自身メジャー2番目。自身最長は昨年4月6日のアスレチックス戦で放ったメジャー3号で、449フィート(約137メートル)だった。



