今季のサイ・ヤング賞が11日(日本時間12日)発表され、各リーグの最終候補に入っていたカブスのダルビッシュ有投手(34)と前田健太投手(32)は日本投手初の受賞を逃し、ともに得票2位だった。ナ・リーグはレッズからFAになった右腕トレバー・バウアー(29)が初受賞。ア・リーグはインディアンスの右腕シェーン・ビーバー(25)が満票で初受賞した。

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有力候補のダルビッシュが、78ポイント差でバウアーに敗れ、2位となった。1位票はバウアーの27に対し、3にとどまった。投票権を持つ記者30人のうちダルビッシュに1票も投じなかったのは1人のみ、ドジャース番記者のフーンストラ氏だった。

ダルビッシュはツイッターで「2位で悔しい気持ちより、デグロムの上に行けたというのに喜びを感じます」と謙虚につづった。「来年のこの日もドキドキできるようにまた頑張ります」と意気込みも新たにした。得票2位は13年以来で2度目。6年契約に盛り込んだサイ・ヤング賞ボーナスは満額とはいかなかったが、2位で100万ドル(約1億1000万円)を得た。

ツイッターでは、ダルビッシュ次点を悔しがるファンの声であふれた。バウアーに引けを取らない成績にもかかわらず落選したことに「ユウは賞を強奪された」「ダルビッシュは票の数え直しを要求しないの?」と憤慨するファンもいた。シカゴのコラムニスト、ブレット・テイラー氏は「なぜ1位票が3だけなのか。なぜ5位までの票を1つも入れない記者がいたのか」と投票結果を批判した。ダルビッシュを2位にしたジ・アスレチックのバガーリー記者は「シーズンを通しダルビッシュが当確と思っていたが、終盤で気が変わった」と説明した。