ヤンキースのGM特別アドバイザーを務める松井秀喜氏(46)が、古巣・巨人の奮起に期待した。

26日、都内で開催されたビジネスセミナーに米ニューヨークからオンラインで参加。日本シリーズで2年連続の4連敗で敗退した巨人の話題となり、「ジャイアンツをもちろん応援しているんですけど、パ・リーグが今、強いですよね。その要因は詳しくは分からないですけど、日本シリーズ、最大7試合あるんですから、もっと拮抗(きっこう)した形に来年以降、なってほしいなと思います」と今後の巻き返しにエールを送った。

主催者側と対談形式で行われ、将来的な指導者への可能性についても直球の質問が飛んだ。来季、阪神の監督を務めるのはどうかとの質問に「現監督がおられますのでね。その座を奪うというか…そういうのはさすがに出来ないと思いますし、阪神ファンの方も私にそういう気持ちは全くないと思いますので」と苦笑い。さらに、現状を踏まえると巨人が松井氏を必要としているかもしれないと振られ、「いや、そういうわけでもないと思いますけど」とたじたじの様子だった。

それでも、指導者という立場では日米で定期的に野球教室を行うなど積極的に活動している。「野球というスポーツに自分が何が出来るか。次の世代に野球の素晴らしさ、野球が楽しいな、そういう気持ちを持って欲しいなと。それだけですね」と、球界全体のさらなる発展を願った。

○…松井氏は逆境に打ち勝つことをテーマとし、プロ野球人生を振り返りながら対談形式で講義を行った。セミナー参加者はビジネスマンを中心に約3500人。講義の最後では「現状を受け入れて、コントロールできることをなんとかして、コントロールできないことは気にしない。そういう気持ちで、プレーヤー時代はやってきました。ビジネスの世界で役立つか分からないですけど、同じ日本人として、これからも皆様の世界中での活躍を期待しております」とメッセージを送った。