インディアンスは7日、トレードでフランシスコ・リンドア内野手と右腕カルロス・カラスコ投手をメッツに送り、見返りにアンドレス・ヒメネス、アメド・ロサリオ両内野手、右腕ジョシュ・ウォルフ投手、アイザイア・グリーン外野手を獲得した。

インディアンスにとってリンドアは、2011年のドラフトで獲得してから大事に育て上げ、現役最高の万能選手の1人とたたえられるまでに成長させた存在。だが同球団は現在、資金繰りに窮しており、リンドアを放出することで、およそ3000万ドル(約31億5000万円)の人件費をカットし、再建のチャンスを手にすることになった。

インディアンスの編成部門責任者であるクリス・アントネッティ氏は、「2人は選手として特別な存在であり、その人柄もまた特別だった」とコメント。リンドアとカラスコにこの件を伝える際に涙が出たと述べ、「このようなトレードは本当につらくてたまらない。だが、それが球団にとって正しいことなのだと思っている」と話した。

リンドアは6年のメジャー生活で通算打率2割8分5厘を記録。年ベースで29本塁打、86打点、21盗塁をマークし、ゴールドグラブ賞に2度輝き、チームの顔と言える存在だった。カラスコも2009年にメジャーデビューして以来、インディアンス一筋でプレー。19年に白血病を公表したが、その後球界にカムバックし、通算88勝73敗、防御率は3・77。チームのリーダー的存在だった。(AP)