オオタニが電車に乗ってやってきた!? 27日(日本時間28日)のアスレチックス戦。エンゼルス大谷翔平投手(26)は今季7度目の先発に向け、サンフランシスコ市内の宿泊先からア軍の本拠地オークランドへ捕手スズキ、水原通訳とチームバスに乗り込んだ。およそ45分で球場に到着、するはずだった。しかし、道中のベイ・ブリッジで事故渋滞に見舞われた。到着時間の大幅な遅れが見込まれ、やむを得ず米国市民も利用する電車「BART」に乗り換えた。

階段を下り、改札を通る。古びた内装の車内で、球場の最寄り駅まで所要時間は乗り継ぎ込みで約30分。下車してからスタジアムの入り口までは歩けば10分程度。マドン監督によれば「乗り換えにも問題があった」というドタバタで、到着は試合開始の約1時間40分前、午後5時ごろだった。

指揮官は「ショウヘイはすべてを厳しく管理していて、先発の4時間前から(ルーティンを)進める。1時間か、それ以上遅れそうになったので、その時点で今夜は投げさせないと変更せざるをえなかった」と翌28日の同戦へのスライドを決断。そしてすぐさま「投げないなら、彼はDHで。DHなら準備がしやすい」と打者起用へ切り替えた。

先発→打者へ変更して出場できるのは二刀流・大谷ならではの利点。だが「2番DH」で出場したこの試合は3打数無安打で快音は聞かれず。トラブルが影響したか、チームは完封負けで、連勝は3で止まった。 まさかの事故渋滞での先発回避。マドン監督は「移動の問題以外の何ものでもない。避けられない。起こりえることの1つ」とコンディションが理由ではないことを苦笑いで強調した。28日は「十分な代打要員がいない」(同監督)ため、投手専念となる見込み。4月26日以来1カ月ぶりの2勝目へ、仕切り直してマウンドに上がる。【斎藤庸裕】