ロサンゼルス・エンゼルス大谷翔平投手(27)が先発出場する米大リーグのオールスター戦が行われるコロラド州デンバーのクアーズ・フィールドに隣接するホテルで9日、ライフルなど拳銃16丁と1000発以上の弾薬や防護ベストが発見され、オールスターを狙った無差別銃乱射テロを計画していた可能性が浮上している。

ABCテレビなどによると、クアーズ・フィールドの隣に立つメーベン・ホテルの8階の部屋に大量の武器があるのを発見した清掃係が警察に通報し、宿泊していた男女4人が逮捕されたという。

最近離婚したばかりの容疑者の1人が、「大きなことをやってくる」と直前にSNSに書き込んでいたとの報道もある。

見晴らしの良い部屋の窓からはクアーズ・フィールドが見え、バルコニーもついていたことから、2017年10月にネバダ州ラスベガスのホテルの窓から野外コンサート会場に向けて無差別に銃を乱射して58人が犠牲になった乱射事件と同様の犯行を計画していた可能性が取りざたされている。一方、米連邦警察(FBI)は、現時点でテロとの関連性やオールスターや会場、選手らを標的にしていたと信じるに足りる理由はないと語り、「オールスターや市民への脅威は認識していない」としている。

ホテル関係者によると、容疑者は宿泊時にバルコニーのある部屋を希望し、武器が発見された部屋を含めて2部屋を借りていたという。

容疑者の一人は、自分は銃の収集家であり、所持していた銃はコレクションだと語っていると地元メディアは伝えているが、地元警察は捜査中だとして所持の目的など詳細は明らかにしていない。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)