米大リーグ機構(MLB)が17日に来季から球団側が傘下マイナーリーグの選手たちに住宅を提供することを義務付けると発表したことを受け、支援団体の事務局長が「歴史的勝利」だと喜びを表現した。スポーツ専門局「ESPN」が伝えている。

全30球団のオーナーはすでにこの件について全会一致で賛成。情報筋によると、球団側が住居費の全額補助を行うのか、あるいは住居そのものを提供するのか、詳細は未定。アストロズは今季、マイナーリーグ全選手に対し、ホームとロードの両方において住居費を負担しており、複数の球団がすでにこれに続く意思を示しているという。

薄給であるために最低基準より下の生活を強いられる選手もいるマイナーリーグ。ホームでの試合に備えて住まいを確保する必要があることから、選手たちは金銭面で大きな負担を余儀なくされてきた。かつては当事者間で悩みを話すにとどまっていたが、最近では支援団体の力を借り、ソーシャルメディアを使うなどして待遇改善の要求やチーム批判を積極的に行うようになっている。

かつてマイナーでプレーし、現在は支援団体の事務局長を務めるハリー・マリノ氏は「これはマイナーリーグの選手たちにとって、歴史的な勝利。彼らの直面している困難について、今季に入って聞き取りを行ったが、ほぼどの選手においてもシーズン中の住居の確保と支払いが一番の問題だった。したがって、この問題に取り組むことがわれわれの最重要課題だった」と話した。