ヤンキースが過去にサイン盗みをしていた証拠を示す手紙が流出し、26日付の米メディアで公開された。

手紙はMLBのマンフレッド・コミッショナーからヤンキースのキャッシュマンGMに送られたもの。そこにはヤンキースが2015年と翌16年の一部で、ビデオルームのモニターとベンチ内の電話を使って相手チームのサインを伝達していたことが記されていた。

選手がビデオルームにあるテレビの映像で捕手のサインを確認し、電話を使いベンチにいるコーチにサインをリアルタイムで伝えていたという。ベンチの電話はブルペンとの連絡に使用するために設置されているもので、ビデオルームとベンチ間で情報伝達のために使用するのは規約違反になるという。ヤンキースは当時、この違反が発覚した際に10万ドル(約1250万円)の罰金を科せられたという。

MLBは20年1月、アストロズとレッドソックスが17年と18年に電子機器を使用したサイン盗みを行っていたとして処分を科している。その際にマンフレッド・コミッショナーは、ヤンキースの疑惑は否定していた。

ヤンキースは手紙の公開を拒否し法廷で争っていたが、公開するよう判決が下っていた。流出したのはその公開直前だった。

ヤンキースは手紙が公開されたことを受け「球団はサイン盗みで罰金を科されたわけではなく、リプレールームの電話機の不適切使用のため罰金を科せられた。当時、サイン盗みは勝つための手段として多くの球団が行っており、機器を使ったサイン盗みが禁止になったのはMLBがルールを定めた17年9月15日以降のことだ」と声明を発表し、サイン盗みに関しては当時の規定違反には当たらなかったと主張している。