エンゼルス大谷翔平投手(28)がリアル二刀流の活躍で自身5連勝を飾り、今季8勝目と28歳初勝利を手にした。7回100球で2安打3四球の1失点(自責0)、奪三振は10。打者では同点の5回に決勝の2点適時打を放つなど、4打数1安打2打点。大谷は試合後、「初回に1点をとられたので、そこから粘れたのがよかったです。(打撃でも)いいところで1本出て、チーム的にも中盤以降は戦えたのかなと思います」と振り返った。

終わってみれば会心の勝利だったが、立ち上がりは苦しんだ。初回、味方の失策から先制点を許し、メジャー自己最長の連続イニング無失点も21回2/3でストップした。2回も得点圏に走者を背負ったが、そこから本来の投球を取り戻した。100マイル(約160キロ)超の直球と切れ味鋭い変化球を操り、打者15人を連続凡退。7回2死からこの回2つめの四球を与えた場面でコーチがマウンドへ向かったが、続投。最後は空振り三振で締めくくった。3試合連続2ケタ奪三振は自身初となった。

打っては5回。トラウトの押し出し死球で同点とした直後の第3打席だ。2死満塁から外角直球を逆らわず左前に流し、自らのバットで2点を勝ち越した。7回には1番ピラーと重盗を決め、今季の盗塁数を2桁10に乗せると、貴重な5点目のホームを踏んだ。

試合前時点でチームは4連敗中、今季ワーストの借金8を背負っていた。連敗ストッパーとして、またも投打で躍動。殊勲の二刀流は「今日以降また遠征もあるので、切り替えて連勝できるように頑張ります」と先を見据えた。