大谷翔平投手(28)が所属するエンゼルスのアート・モレノ・オーナー(76)が23日(日本時間24日)、球団の売却を検討すると発表した。同オーナーは声明で「エンゼルスを20シーズンにわたって保有したことは光栄で特別なことだった。この難しい決断は深く考えるに値するものだったが、私と私の家族は最終的に今がその時との結論に至った。売却までの間は、ファン、従業員、選手、提携企業のことを最大限に考えて引き続き球団を運営する」などとコメントした。

モレノ氏は、エンゼルスがワールドシリーズを制した翌年の2003年3月に球団を1億8400万ドル(約248億円)でウォルト・ディズニー社から購入。07年から3年連続で地区優勝するなど当初は順調だったが、14年を最後にプレーオフ進出はなく、16年以降は負け越しが続いている。なお、米誌フォーブスによると、現在の球団の価値は22億ドル(約2970億円)となっている。

エ軍の売却検討の発表を受け、米メディアは大谷の契約への影響を懸念している。地元紙OCレジスター電子版は「売却は大谷の処遇に疑問を投げかける。大谷も長期契約を結ぶ前に球団の方向性を知りたいだろうし、新オーナーが決まるまで評価するのは難しい」と指摘。ESPN電子版は「売却の可能性は大谷の将来を不明瞭にする」と伝えた。

CBSスポーツ電子版は、今年のトレード期限で大谷を手放せなかった最大の障壁がモレノ氏の意向だったことに言及。「エンゼルスの売却で大谷がトレードされる可能性が上がった」と伝え、移籍先候補としてドジャース、メッツ、カージナルス、ヤンキース、レンジャーズを挙げている。

◆アート・モレノ 看板などの屋外広告を扱う「アウトドア・システムズ」のCEO。03年にエンゼルスを購入し、メジャー初のメキシコ系米国人の球団オーナーとなった。20年10月には、エンゼルスタジアムと周辺の土地をアナハイム市から総額3億2000万ドル(約432億円)で購入することで合意していたが、今年5月に市長の汚職が発覚し白紙となった。