エンゼルス大谷翔平投手(28)の経済効果が約457億941万円と推定されると、関西大学の宮本勝浩名誉教授(77)が6日、発表した。大谷は今季、投手として15勝9敗、防御率2・33、奪三振は219。打者として打率2割7分3厘、34本塁打、95打点の成績を残し、公式記録上で史上初となる投手、打者両方でのダブル規定到達の偉業を達成した。

宮本名誉教授は22年のシーズン開始から終了までの大谷の経済効果を推計。今季のエンゼルスのホームゲームでの観客増数のうち約6割、同じくビジターでの増員の約3%が大谷ファンと仮定し、合計約63万1174人が大谷効果による観客増とした。この増員分のチケット代などを約61億976万円、米国内での大谷グッズの売り上げが約9億8400万円。さらにMLBが得る放映権料、大谷の年俸、スポンサー契約料などを加えた米国内での直接効果を約194億6176万円とした。

日本での直接効果は、大谷の応援ツアーやグッズの購入、日本でのCM出演料で約17億円と見積もった。日米の直接効果に一次波及効果、二次波及効果を加味し経済効果を算出した。

MVPを獲得した21年の経済効果は約240億1674万円だったが、昨季の活躍が今季の観客増をもたらしたことや、米国内の物価高などから大幅増となったと分析した。

大谷が生み出した約457億941万円の経済効果を、阪神が2005年に優勝した時の同643億円(宮本研究室による)などと比較し、宮本名誉教授は「1人のアスリートがつくり出す経済効果としては空前絶後の金額で、例えば、日本の人気球団の阪神、巨人、ソフトバンクなどが約70人の選手で1シーズンかかって優勝した時の経済効果と同等である。私たちは偉大な大谷選手と同時代に生を受けて、大谷選手の活躍を見ることができる幸運を喜びたい」とコメントしている。

【今季成績まとめ】大谷翔平「ダブル規定到達」防御率や勝利数、本塁打でリーグ4位 奪三振率1位