アストロズとフィリーズが戦う今回のワールドシリーズは、1950年以来初めて、ロースター内に米国生まれの黒人選手が不在という異例の事態となっている。

米国メディア「USAトゥデー」のボブ・ナイチンゲール記者が、アストロズのダスティ・ベーカー監督(73)への取材でこのことを問いかけたところ、「これは野球にとって恥ずべき事態」と心境を明かしたという。

同監督は「この事態は球界にとって誇らしいことではない。1年やそこらではなく、10年単位での変化によってこのような状況に陥った」と、球界全体で野球人口を増やすための努力が不足していたことを指摘した。

その上で同監督は、今後に向けて明るい兆しも見えて来たとコメント。2022年ドラフト1巡目指名で上位5人中4人が黒人選手だったことや、アカデミーからも選手が多く輩出されるようになったことを挙げ、「近い将来にはこういう話題が取り上げられることや、今年のような状況に陥ることがないよう願っている」と語った。