日本生まれの右腕がマーリンズと契約した。

最速145キロの高橋浩投手(16)が15日(日本時間16日)、ドミニカ共和国で契約金4万2000ドル(約567万円)のマイナー契約を結んだ。契約金と別に、大学に通うための返済不要の奨学金も支給される。昨年5月に同国で契約を目指してトレーニングを積んでおり「引き続き頑張りたい。メジャーリーガーになりたい」と夢を語った。

父が日本人、母ゾライダさんが日系ボリビア人という高橋は、06年に三重県で生まれた。日本とボリビアの二重国籍でパスポートも両国ある。5歳でベネズエラに渡った。日本語はあいさつ程度しか話せないが、納豆や刺し身などの日本食も食べられる。目立った実績はないが、16歳にして187センチの長身から最速145キロの直球を投げる。カーブとスライダーの回転数は1分平均2850から2900を常時マークし、MLB平均を上回る。スプリットも持ち合わせる。

ドミニカでトライアウトを目指して一緒に練習した代理人兼コーチの島袋涼平氏によると、タイプ的にはメッツ千賀滉大が重なるという。まだ体重78キロと線が細いが、成長途中でのびしろ十分。WBCで日系米国人のヌートバー(カージナルス)が日本代表入りしたが、将来的には高橋にも期待がかかる。【斎藤直樹】

◆高橋浩(たかはし・ひろし)2006年(平18)6月15日、三重県生まれ。父が日本人で母ゾライダさんが日系ボリビア人。5歳からベネズエラで育ち、昨年5月に契約を目指してドミニカ共和国へ移った。日本とボリビアの両国の国籍とパスポートを持つ。187センチ、78キロ。右投げ右打ち。契約に立ち会ったマヤさんの他に姉が2人いる。