球速が復活したメジャー最速投手、ロイヤルズのアロルディス・チャプマン(35)に対し、複数球団がトレードでの獲得に興味を示していると10日、米メディア「アスレチック」が伝えた。

通算316セーブを誇る左腕は昨オフにヤンキースからロイヤルズに移籍。ヤンキースでは守護神を務めていたが、近年は球速が落ち、昨季は43試合で防御率4.46と不振でシーズン途中にリリーフに回った。

ヤンキース時代の約4分の1となる年俸375万ドル(約5億600万円)の1年契約で臨んだ今季はここまで14試合で1勝2敗、4ホールド1セーブ、防御率2.84、奪三振14.21と好調。球速も、18年以降は98マイル(約157.7キロ)前後で昨季は97.5マイル(約156.9キロ)まで落ちたが、今季は99.3マイル(約159.8キロ)まで復活。一時期は平均100マイル(約160.9キロ)を超えていたが、35歳という年齢を考えれば驚異的な数字だ。4月4日のブルージェイズ戦で記録した今季最速103.5マイル(約166.6キロ)は、19年以降では自己最速だった。

ロイヤルズは現在11勝27敗でア・リーグ中地区最下位。トレード期限の8月1日までまだ3カ月ほどあるが、チーム状態が上向かなければトレード市場では売り手に回り、チャプマンをトレードに出す可能性が高い。「アスレチック」では、トレード期限が近づくにつれてチャプマンの価値が上がり、見返りも良くなっていくと分析している。