米大リーグの関係者が一堂に集まるウインターミーティング(WM)が4日(日本時間5日)、テネシー州ナッシュビルで始まったが、エンゼルスからFAとなった大谷翔平投手(29)と代理人のネズ・バレロ氏は姿を見せず、情報が錯綜(さくそう)した。米メディアの敏腕記者たちも、確固たる情報がつかめずに右往左往。全米を股にかけた出現情報も飛び交い、混乱に拍車をかけている。

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絞り込んだ球団と直接交渉するため、大谷は全米を横断したのか。米メディア「ジ・アスレチック」でケン・ローゼンタール記者は「ブルージェイズの関係者が、日本のスーパースターとフロリダ州ダンイーデンの春季キャンプ施設で月曜に対面したと信じられている」と伝えた。ドジャース、カブスなども入札に残り「複数の球団と対面したと報じられている」とも記した。いずれも、敏腕米記者にしては珍しく伝聞調だった。

ブ軍のアトキンスGMはWMでメディアの対面取材に応じる予定だったが、急きょ、居場所を特定されないよう白い壁をバックにしたリモート取材に切り替えた。シュナイダー監督も1日になって、当初4日に予定していた取材対応を5日に変更した。バレロ代理人も、4日にはテネシーに不在だったという。前日にはサンフランシスコ・クロニクル紙が、西海岸のジャイアンツとサンフランシスコで2日に対面した「うわさ」があるとしていた。

これまでMLB公式サイトを含む米メディアは、大谷の来季の所属先候補はドジャース、カブス、ブルージェイズ、ジャイアンツとエンゼルスの5球団に絞られた、と報じてきた。しかし、この日になってMLBネットワークのジョン・モロシ記者が「ブレーブスは大谷サイドと話し合いを行い、まだ争奪戦から除外されていない模様。ドジャース以外の球団と同じくらいチャンスがある」と、リポートした。

ブ軍は今季で地区6連覇を果たし、21年にはワールドシリーズを制覇している。プレーオフ進出をかけた「ヒリヒリした9月」を希望したことがある大谷には、ド軍と並ぶ最強候補となる。だが、MLBコムのブ軍番マーク・ボウマン記者は、来季に向けて先発投手の補強が優先事項になるという現状を伝えた上で、「ブ軍は大谷に真剣な興味を持っていない」と断じ、モロシ記者と正反対の見解を示した。

大谷の契約時期についても、さまざまな情報が入り乱れた。モロシ記者は「ここ24時間以内に得た情報によると、1週間以内に契約する可能性が高まっている」と伝えたが、USAトゥデー紙のデーボブ・ナイチンゲール記者は「来週からクリスマス前」。ニューヨーク・ポスト紙のジョン・ヘイマン記者は「とてもとても大谷に興味を持っている球団のGMが、WM後と言っていた」。依然、大谷と代理人は隠密行動を続けている。