【ロサンゼルス(米カリフォルニア州)10日(日本時間11日)=斎藤庸裕】大谷翔平投手(29)がエンゼルスからドジャース移籍を表明し、一夜明けて早くも大歓迎ムードが漂っている。エ軍時代の大谷をリポーターとして取材し、日本のファンにもなじみのあるホセ・モタ氏(58)が、「ドジャース大谷」への熱い思いを語った。昨年から古巣でもあるド軍のリポーターへ転身。長年の経験から、熱狂的ファンの野球に対する姿勢や勝ちにこだわる組織の結束力が、大谷を後押しするとの見解を示した。

   ◇   ◇   ◇

新天地で挑戦する大谷に、強い味方がついている。前日のドジャース大谷誕生の一報に、モタさんは「オーマイガー(OH MY GOD)、これは現実なんだ、本当に起こっていることなんだ」と仰天。「彼自身で表明したことが、とてもうれしい。ワクワクしているよ」と声を弾ませた。2年前まで20年間エ軍でリポーターを務め、22年から一足先にド軍へ“移籍”。大谷を「よき友達」と言い、再会を待ち望んでいる。

実は今季終盤の9月、前もって大谷のド軍入りを予言していた。「言ったでしょ、彼はここに来るって」と得意げに笑った。確信こそなかったが、自信はあったという。「ドジャースの関係者は皆、ベストプレーヤーを獲得するために、ものすごく勤勉に、できることならどんな努力でもする。何より、チームは勝ちたいと思っている。そして、彼は勝ちたい。勝者になりたい。すごくフィットすると思っていた」と語った。

名門球団との相性の良さもある。「ショウヘイは歴史と伝統を重んじる人」。モタさんは今年3月のWBCで実況のため来日。大谷と再会し、会話を交わした。すると、多くの日本人から「モタさーん、モタさーん!」と声をかけられた。「言葉で言い表せないくらいうれしい。心から私を受け入れてくれた。とても光栄。ショウヘイのおかげで、たくさんの友達ができたんだ」。11月にはプライベート旅行で再来日した。日本文化を敬い、実体験したからこそ、日本人の大谷をより深く理解できる。

1試合平均4万7千人超の大観衆で盛り上がるドジャースタジアム。「ドジャースファンは誇りを持ち、選手にも高い期待をかける。野球もよく知っている。そして、歴史を大事にしている」と明かした。その上で「才能あふれる選手をリスペクトし、彼らが100%、支えてくれる」と断言。二刀流で復活を目指す大谷のバックには、ブルーの大応援団がいる。モタさんも、リポーターとして、友達として、新たな戦いに挑む大谷を見守っている。

◆ホセ・モタ 1965年3月16日生まれ、ドミニカ共和国出身。85年のドラフト2巡目でホワイトソックスに指名され、マイナーでレンジャーズ、ドジャースなどを経て、91年にパドレスでメジャーデビュー。主に二塁手として出場した。引退後は02年からエンゼルスのリポーターを務め、22年からドジャースで英語とスペイン語のバイリンガル・リポーターを務める。

○…大谷のドジャース移籍を、MLB公式サイトが記録面から紹介した。

(1)MVP獲得年のオフに移籍した選手は、ボンズ(パイレーツ→ジャイアンツ)A・ロドリゲス(レンジャーズ→ヤンキース)スタントン(マーリンズ→ヤンキース)に次いで4人目。

(2)MVP獲得年にFAとなったのは5人目。ヨーント、ジャッジ、ロドリゲスは残留し、移籍はボンズに次いで2人目。

(3)MVPを2球団で獲得した選手はF・ロビンソン、ボンズ、ロドリゲス、フォックス、ハーパーの過去5人。両リーグで受賞はロビンソン(レッズ、オリオールズ)だけ。