年越しを目前に、DeNAからポスティングシステムで米移籍を目指す今永昇太投手(30)の移籍交渉がさらにヒートアップしてきた。今オフ、FAのルーカス・ジオリト投手(29)が29日(日本時間30日)、レッドソックスと2年総額3850万ドル(約53億9000万円)で合意。今オフ、先発投手市場は「バブル」状態となっており、今永に対しては、5年総額1億ドル(約140億円)の予想を超えるオファーが出される可能性も浮上してきた。

19年の年間14勝をはじめ、過去2桁勝利4回の実績を持つとはいえ、好不調の波が激しいジオリトに対する評価は分かれていた。昨季途中、大谷が在籍したエンゼルスへトレード移籍したものの、6試合で1勝5敗と結果を残せず、途中退団。最終的に規定投球回数をクリアしたとはいえ、防御率4・88とピリッとせず、「A」に続くグループに分類されていた。それでも、レ軍は高額条件で獲得。先発陣の「売り手市場」が、あらためて実証された。

今後は、今季ナ・リーグサイ・ヤング賞の左腕スネル、ワールドシリーズで好投したモンゴメリーらが中心となる一方、今永の交渉が加速化することも間違いない。すでに10球団以上が、今永の代理人と接触。山本獲得を逃したヤンキース、メッツ、ジャイアンツなど有力球団は参戦確実とみられており、交渉期限の米東部時間1月11日午後5時(同12日午前7時)まで、予断を許さない状況となってきた。