ドジャース大谷翔平投手(30)が30歳初アーチで、メジャー通算200号に王手をかけた。
6日(日本時間7日)、本拠地ブルワーズ戦に「1番DH」で出場。第3打席までの3四死球に続き、6回には三塁打、さらに4試合ぶりとなる28号の131メートル弾で、2打数2安打3四死球と全5打席で出塁。2回には今季18個目の盗塁を決めるなど、前日まで2戦連続無安打から一気にギアを上げ、ド軍の連勝に大きく貢献した。
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打席で立ち位置を決め、足場を固めた時点で、大谷は精神的に優位に立っていた。8回から救援したブ軍の左腕ハドソンは、8番からの下位打線以上に「大谷封じ」が役目だった。だが、代打バルガスの勝ち越し弾でド軍がリードを奪うと、本拠地は押せ押せムード一色となった。大谷にすれば、出塁最優先でも、狙ってもいい状況だった。カウント0-1から置きに来たような、甘いカットボールをジャストミート。マウンド上で両膝に手をつき、うなだれる相手左腕をよそに、131メートル先の着弾点を見届けた大谷は、納得したような表情で走り始めた。
過去2戦、球審の不安定な判定にも悩まされ、本来のスイング感覚にズレが生じていた。ストライクゾーンを広げざるを得ず、ボール球を追いかけた結果、自己ワーストの6打席連続三振を喫した。だが、悪いイメージを引きずることなく、心理的な軸がブレることはなかった。第3打席まで際どい球を見極め、3四死球。6回の三塁打で息を吹き返すと、第5打席では迷うことなくフルスイングし、右中間席中段へ運んだ。
今やメジャー最高の選手となった大谷が、1試合の結果で一喜一憂することはない。一方で、ド軍へ移籍した今季、勝敗を問わず、大谷の言葉の端々には変化が見え始めた。6月21日の試合後、あらためて常勝ド軍特有の空気を口にした。「チームとして長期を見据えてしっかり取り組んでいるという印象。選手たちもそれを理解しつつ、目の前の試合も勝ち抜かなければいけない」。この3連戦の相手ブ軍は、同じナ・リーグの、中地区で首位を走る強豪。順当であれば、プレーオフで対戦する可能性も高い。その宿敵候補がテストした「大谷封じ」を豪快な一撃で振り払い、ド軍に連勝をもたらした意味は少なくない。
主砲の4試合ぶりの1発に、ロバーツ監督も上機嫌だった。「(試合前に)話していた通り、彼はリセットするだろうと。元のショウヘイに戻ったね」。正念場の9月、そしてシビれる10月を常に見据える大谷にすれば、あと1本と迫ったメジャー通算200号も、おそらく区切りのいい数字に過ぎない。



