【アーリントン(米テキサス州)15日(日本時間16日)=斎藤庸裕】ドジャース大谷翔平投手(30)が、地元開催のオリンピック出場へ意欲を示した。28年のロサンゼルス五輪で野球が公式競技として21年東京五輪以来、2大会ぶりに復活。現状ではシーズン中の負担を考慮し、MLBがメジャー選手の出場を認めるか不透明な状況だが、大谷だけでなくフィリーズのハーパー、ヤンキースのジャッジやソトらスター選手も参戦意欲を明言。風向きが変わる可能性が出てきた。大谷は16日(同17日)のオールスター戦にナ・リーグの「2番DH」で出場。メジャーの顔として、全力プレーを誓った。
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大谷が、再びメジャーを動かすか。野球だけでなく、世界中のアスリートが集結する五輪。4年に1度、約120年の歴史があるスポーツの祭典へ、大谷は率直な思いを口にした。
「出たい気持ちはもちろんありますね。国際大会は特別だと思うので、特にオリンピックは普段野球を見ない人たちも見る機会は当然増えてくる。そういう意味では、野球界にとっても大事なことかなと。個人的にも出てみたいなっていう気持ちはあります」
参戦を熱望するスター選手の1人、フィリーズのハーパーが主張したように、大谷の発言は大きな意味がある。既存の概念を打ち破り、野球界の発展に貢献してきた二刀流。今やMLBだけでなく、野球の国際的な発展におけるアンバサダーの役割を担う。昨年の第5回WBCでも投打で大活躍。ドラマのような展開で劇的な優勝に貢献し、世界的な認知度も高まった。
五輪期間はシーズン中で、MLBのマンフレッド・コミッショナーは連戦の負担や興行を考慮し、主力選手の派遣に懐疑的な見方を示している。だが、大谷を中心にスター選手たちが同調すれば、風向きが変わる可能性もある。大谷は21年の球宴で、史上初となる二刀流でプレー。当時のルールは度外視された。22年には、投手とDHを兼任し、降板後も打席に立てる「大谷ルール」が作られた。野球界で多大な影響力を持つ大谷が、再びMLBを動かしてもおかしくない。
年々、注目度が高くなり、自身の役割も理解している。オリンピックなら、WBC以上に二刀流でのプレーが世界中の人々の興味をひく。野球界を盛り上げるためにも、まずは来季の二刀流復活が大前提。手術した右肘のリハビリは順調で、現状について「今の感覚は前回の手術の感覚より、だいぶ進んでいると思う」と前向きに話した。
球宴の前日、スター選手が集結する中でも注目度はずばぬけていた。前夜祭のホームランダービーには出場しなかったが、対戦してみたい歴代の選手として「バリー・ボンズ、マーク・マグワイア、ベーブ・ルース」の名前を挙げた。歴史を動かし、ベースボールを盛り上げてきた希代の名選手たち。現代のメジャーリーグでは、大谷がその中心にいる。オリンピックで二刀流、そして各国のドリームチームと金メダルを争う真剣勝負。可能性がある限り、夢はふくらむ。



