【トロント(カナダ・オンタリオ州)10月31日(日本時間1日)=斎藤庸裕】ドジャース初連覇への望みが、二刀流の大谷翔平投手(31)に託された。ブルージェイズとのワールドシリーズ(WS)第6戦、先発の山本由伸投手(27)が6回5安打1失点で崖っぷちのチームを救う力投。「1番DH」で出場した大谷は3打数1安打で、3回の2打席目は敬遠されたが、3点先取の攻撃につながった。8回から3番手で登板した佐々木朗希投手(23)も1回0/3を無失点。先に王手をかけられたが、3勝3敗のタイとし、第7戦で登板が見込まれる大谷へつないだ。
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守り切った土壇場の1勝は、サヨナラ勝ちのような幕切れとなった。3-1の9回1死二、三塁、ブ軍のA・ヒメネスの左飛をキケ・ヘルナンデスが走りながら好捕し、二塁へランニングスロー。飛び出した二塁走者を封殺し、ダブルプレーで決着をつけた。難しいバウンドを捕球した二塁手ロハスが渾身(こんしん)のガッツポーズ。負けられない接戦を制し、大谷は先発の山本とともに笑顔の拍手でナインを出迎えた。
決戦の第7戦へ、二刀流にバトンが渡った。試合後、ロバーツ監督は先発投手について「未定。全選手があり得る」と含み笑いを浮かべた。大谷の先発については「確定ではないが、可能性はある」と濁しながらも「2イニングになるかもしれないし、4イニングかもしれない」。現行ルールでは、大谷が先発投手兼DHで出場する場合、降板後もDHで出場可能。しかし、救援で登板した場合、降板後にも打者で出場を続けるためには、外野など守備につかなければならない。二刀流を最大限に生かすなら、先発マウンドを託すのが妥当とみられる。大谷にとっては中3日。それでも、同監督はためらいなく起用することを明かし「選手を信じて勝つためにベストを尽くす」と力を込めた。
もっとも、第6戦に勝たなければ、その機会すらなかった。この日の大谷は3回2死二塁から敬遠で出塁し、ベッツの適時打で生還。8回には左腕フルーハティの低めスイーパーを片手1本で捉えながら、左中間へ運んだ。試合前には順調にキャッチボールで調整。スタンドにボールを投げ入れる際には、どこに投げるか声援に耳を傾け、敵地ファンと交流する余裕もあった。
8回から3番手で登板し、回またぎで33球を投じた佐々木を含め、山本以外の全投手が登板可能であることを明かしたロバーツ監督は「すべてを出し切る。プレッシャーや雰囲気にのまれることはない。明日の1試合を勝つだけ。そうやって、この1年間をやってきた。楽しみでならない」。おそらく、大谷も同じ気持ちだろう。チーム史上初の連覇へ。二刀流復活のシーズンを締めくくるのにふさわしい、決戦の舞台が整った。



