米専門テレビ局ESPN電子版が10日(日本時間11日)、今オフのFA市場の注目選手を特集し、阪神の佐藤輝明内野手(27)が打者のトップに挙げられた。敏腕パッサン記者が「情報筋によると、11月初旬にポスティングされる見込み」とした上で「松井秀喜氏以来となる、NPBの同年MVP(がメジャーに来る)の可能性がある」と紹介された。

リーグ3冠で、打率、出塁率、長打率の「スラッシュライン」も1位と、打撃面の評価は最上級だ。だが「ポスティングシステムを利用しなければならず、三振の多さと守備をどう評価されるか」とマイナス面も指摘。守備は「三塁か外野両翼が望ましいが、一部の球団は彼を一塁手として見ている」と伝えた。

ただし、三振の多さと守備の懸念は、昨オフにヤクルトからホワイトソックスに移籍した村上宗隆に通じると分析。「なぜもっと積極的にムラカミ獲得に動かなかったかと後悔している球団が多くある。それはサトウにとってメリットでしかない」とした。今オフは12月にロックアウトが予想され、ポスティングなら最短11月に交渉解禁される日本選手に注目が集まりやすくなっているという。

佐藤は24年12月の契約交渉の場で将来的な米大リーグ挑戦の意向を伝え、球団と協議を続けてきた。今年9月初旬のヤクルト3連戦(神宮)は十数球団が視察。メッツやパドレスはGMが直々に見守る中、3試合で4発を放った。本塁打を目の当たりにしたある球団の幹部は「パワーを評価している」と目を見張っていた。

セ・リーグのペナントレースも佳境を迎えているが、米球界の佐藤への注目度も日増しにアップ。球団では85年のバース以来41年ぶり、日本選手初の3冠王を獲得すれば、去就を巡る情報合戦もより過熱しそうだ。

○…ENPNは西武平良海馬(26)と日本ハム伊藤大海(29)も投手の要注目選手として紹介した。173センチの平良はFAの目玉左腕スクバル(ドジャース)に次ぐ先発として挙げられ「MLBのどの先発投手よりも2インチ(約5センチ)背が低く、消火栓のような形に鍛えられている。(低身長で)無視するにはあまりにも優秀」と評された。176センチの伊藤は「小柄な王様仲間」と称され、イニングを消化できる能力を称賛された。

◆主な今オフFAのメジャー野手 今季途中にトレード移籍したアラエス(フィリーズ)は現在、ナ・リーグ打率トップ。通算打率3割1分7厘、4度目の首位打者を狙う現役屈指の巧打者。鈴木誠也(カブス)は今季で5年8500万ドル(約136億円)の契約が終了する。ラウ(パイレーツ)は4年連続20発の大砲で、通算3度目のシーズン30発まであと1発。アロザレーナ(マリナーズ)はWBCメキシコ代表で日本のファンにもなじみ深い。