マリナーズの紅白戦が25日(日本時間26日)始まり、「1番右翼」で出場したイチロー外野手は左前打、内野安打を放ち2打数2安打。イチローはこともなげに「(紅白戦はキャンプの)初日からやってもいいかな、って感じ」と言い、ウェッジ新監督は「だれよりもいい準備をしている。だから彼は特別な選手なんだ」とあらためて感心した。

 順調さは第1打席の初球からの連続ファウルに表れた。「別にないね」とイチローは詳しく語らないが、持ち味の積極性がよく出ていた。3球目、外角へ沈む変化球をたたきつけると三遊間を打球が抜ける。追い込まれたカウントでの対応も公式戦並みに見えた。

 実戦感覚はあくまでも試合の中でしか培えない、というのがイチローの持論。「何を準備するかによるけど、これ(紅白戦)が最初の(キャンプでの)段階という考え方もある」。キャンプ前のかなり早い時期から実戦で戦える体に仕上げていた。長いオフからキャンプへ、そしてオープン戦へとつながる流れは11年目も変わらない。