<ア地区シリーズ:ヤンキース3-2オリオールズ>◇第3戦◇10日(日本時間11日)◇ヤンキースタジアム

 1勝1敗のタイで迎えた第3戦。ヤンキースは12回裏、イバネスの本塁打でサヨナラ勝ち。2勝1敗とし、リーグ優勝決定戦進出へ王手をかけた。黒田博樹投手(37)は9回途中2失点で降板。イチロー外野手(38)は5打数無安打だった。オリ001010000000=2ヤン001000001001=3

 <1回>

 黒田は1番マクロースにいきなり右前安打を許し無死一塁。1死後、マクロースが二盗。タイミングは完全にセーフだったが、勢い余って足がわずかにベースを離れタッチアウト。3番デービスを二塁へのハーフライナーに仕留め、立ち上がりを無失点で切り抜けた。

 ◆イチロー第1打席。ジーター空振り三振の後、1死無走者で打席へ。カウント2-2から5球目、148キロ内角直球を打ち上げ二飛に倒れた。ヤンキースは3者凡退で無得点。

 <2回>

 立ち上がりを無失点で切り抜けた黒田の投球が安定。4、5番を二ゴロ。6番トーミも投ゴロに仕留め3者凡退。150キロのツーシームが左打者の外角低めにビシっと決まり始めた。

 ヤンキースは1死後スウィシャーが安打で出塁も併殺で無得点。

 <3回>

 黒田は1死後、8番フラーティに初球低めスライダーをうまくすくい上げられ右翼席へソロ本塁打を被弾。先制の1点を許した。2死後、マクロースに安打され二盗を許したが後続は断った。

 ヤンキースは1死後、8番マーティンが左二塁打。9番チャベスは一ゴロで2死三塁。1番ジーターの中越え適時三塁打で1-1同点。

 ◆イチロー第2打席。同点に追いつきなおも2死三塁。1本でれば勝ち越しのチャンスだったが2-2から直球を打って中飛に倒れた。ここまで2の0。

 

 <4回>

 同点に追いついてもらった黒田だが先頭の3番デービスに四球。4番ジョーンズに左前安打され無死一、二塁のピンチ。5番ウィータースは左飛。イチローがガッチリとキャッチし1死。6番トーミは一ゴロ。ゲッツー取れず二封のみ。2死一、三塁。7番レイノルズは死球で満塁。8番フラーティは内角カットボールで投ゴロに仕留め無失点に抑えた。

 ヤンキースは3者凡退。

 <5回>

 黒田は先頭の9番マチャドに初球高めに入ったスライダーを左へソロ本塁打され1-2。痛恨の1球。5回まで投球数は72。

 ヤンキースは2死後マーティンが左前安打。しかしチャベスが三振で無得点。

 <6回>

 黒田は3者凡退に抑えた。

 ◆イチロー第3打席。ジーターが中前安打で出塁。無死一塁。初球を打って二ゴロ。併殺は間一髪逃れ一塁走者で残った。3番Aロッドは三振。4番カノも三振で無得点。

 <7回>

 黒田は6回に続き3者凡退。投球数は90。

 ヤンキースは3者凡退。

 <8回>

 黒田は3者凡退に抑え援護を待つ。投球数は100。

 オリオールズは先発ゴンザレスから2番手オデイにスイッチ。ヤンキースは3者凡退。

 <9回>

 黒田は先頭のウィータースを一直に仕留めたところで降板。8回1/3を投げ5安打2失点。地元ファンのスタンディングオベーションの中、ベンチに下がる。2番手は左腕ローガン。トーミを三振に仕留め3番手ソリアーノと交代。レイノルズを三振。1点差で9回裏に。

 オリオールズはクローザーのジョンソンが登板。

 ◆イチロー第4打席。先頭打者。0-1から2球目151キロ直球を打ったが左飛。

 イチロー倒れ1死。ここで3番Aロッドの代打イバネスが右翼席へ同点ソロ本塁打。代打のコールにどよめき、同点弾で大歓声に変わった。

 2-2で延長戦に突入。

 <10回>

 オリオールズは安打と送りバントで1死二塁。しかし遊直併殺で無得点。

 ヤンキースは3者凡退。

 <11回>

 ヤンキースは4番手ロバートソンが登板。オリオールズは3者凡退。

 オリオールズは4番手の左腕マティスが登板。

 ◆イチロー第5打席。2死走者なし。0-1から148キロ直球を打ち上げ三邪飛。

 <12回>

 オリオールズは2死後、エラーの走者を出したが無得点。

 ヤンキースは同点弾を放ったイバネスが2打席連続となる本塁打を右翼席に打ち込みサヨナラ勝ちした。