日本選手として初めて米国野球殿堂の候補者入りした野茂英雄氏(45)は、いきなりの殿堂入りとはいかなかった。14年の同殿堂入り選手が8日(日本時間9日)発表され、同氏の得票は6票(1・1%)。得票率5%に届かず、来年の候補から外れる。

 だが足跡が色あせることはない。日本のパイオニアとして95年にドジャースで13勝を挙げ、新人王。94年のストライキで停滞ムードが漂っていたメジャーで「トルネード旋風」を巻き起こした。2度のノーヒットノーランも評価され候補者となったが、同殿堂入りの目安は投手なら300勝、打者なら500本塁打。メジャー通算123勝の同氏は遠く及ばないが、多くの日本選手がメジャー移籍の夢をかなえる開拓者としての功績は今も輝いている。

 今回は圧倒的な成績の選手が殿堂入りを果たした。通算355勝のグレグ・マダックス氏(47)、同305勝のトム・グラビン氏(47)、同521本塁打のフランク・トーマス氏(45)の3人が選出。アストロズ一筋で通算3060安打を放ったクレイグ・ビジオ氏(48)はわずか2票足りずに殿堂入りを逃した。

 またメジャー最多の762本塁打を放ったバリー・ボンズ氏(49)と通算354勝のロジャー・クレメンス氏(51)は、薬物使用疑惑があり、昨年に続き落選した。候補者は最長15年間の資格がある。