<ワールドシリーズ:ロイヤルズ1-7ジャイアンツ>◇21日(日本時間22日)◇第1戦◇カウフマンスタジアム

 ポストシーズンで無傷の8連勝中だったロイヤルズが、ワールドシリーズ(WS)の初戦を落とした。青木宣親外野手(32)も4打数無安打に終わった。

 1回表1死一、三塁から4番サンドバルに右翼線を破られて先制されたが、青木が素早い中継プレーで一塁走者を本塁で刺し、2点目を防いだ。ところが、先発シールズが2ランを浴びて形勢は敵へ傾いた。

 青木のバットからも快音は聞かれなかった。第1打席は痛烈なライナーを投手に好捕された。3回裏1死二、三塁では2球連続で狙い球の速球をファウルにした結果、最後は外角カーブに対し、ハーフスイングを空振り三振に取られた。「一発で仕留めることはすごく大切だと感じました」。

 公式戦161試合目の9月27日以来、24日ぶりの黒星だが、得意の競り合いで負けたわけではない。「久しぶりに負けたという気持ちの方が大きい。みんな今日は今日で忘れようみたいな雰囲気はありました」。反省点は残っても、うつむいている場合ではない。

 球場入りする際には、小春日和の好天と周囲の盛り上がりに「小学校の運動会みたい」と、リラックスした様子でグラウンドへ飛び出した。「結果は付いてこなかったですが、全力でプレーできた。みんなプロの集団。引きずるような選手だったらメジャーリーガーにはなってないと思います」。最高の舞台を楽しむ青木の姿勢は、頼もしい限りだった。(カンザスシティー=四竈衛)