梅野が頑張れ、若手起用が浮上の道だ! 日刊スポーツではインターネットを使った阪神ファンアンケートを実施。2日から10日の9日間で4219件の回答が集まった。上位浮上には「若手の台頭」が不可欠との声が集中。中でも期待されているのが2年目捕手梅野隆太郎(23)だ。主力投手でも21歳藤浪に票が集中。ヤングパワーでの現状打破を望んでいる。

 波に乗りきれない現状の打破へ、虎党は「若手の台頭」をキーポイントに挙げた。「クリーンアップの爆発」などを差し置いて、全体の38・1%(1609票)がフレッシュな力に期待。中でも梅野(1038票)が2位の北條(713票)らを大きく引き離して期待の若手トップに輝いた。

 思い返せば、昨年の上位浮上も梅野が大きく貢献した。最多の借金2で迎えた7月1日ヤクルト戦(倉敷)で2本塁打をマーク。12得点大勝を演出すると、そこから8連勝で状況を一気に好転させた。順位も4位から2位に躍進。1年を通してもターニングポイントだった。

 鹿児島県の40代男性は「若手育成と言いながら梅野を2軍落ちさせたり藤川獲得に動いたり…。このブレブレの考えをどうにかしないと、目先の勝利も将来の成長も共に逃してしまう」と分析する。正捕手候補で開幕を迎えながら、梅野は5月下旬から19日間にわたり2軍生活を経験。リード面などに不安は残るが、継続的な起用はファンの願いのようだ。

 「もっと若手をどんどん起用するべき。梅野を育成するというなら1軍で使い続けろ。捕手は投手を導き、打者の癖を見抜いてこそ。2軍の投手を導き、2軍の打者たちの癖を見抜いても先の成長はない」(大阪府10代男性)。「梅野のリードが悪いのなら、それを教えられないコーチの責任ではないのか」(兵庫県50代男性)。厳しい声も、チームの浮上を願ってのもの。ファンは若手が躍動する姿を待ち望んでいる。

 ○…就任4年目の和田監督は支持率が18%にとどまっている。不支持の理由として目立つのが、若手の起用法だ。千葉県の30代男性は「我慢してでも若手を使って欲しい。活躍した翌日もスタメンで使って欲しい」と意見すると、北海道の50代男性も「若手をもっと使え !  目先の1勝にこだわるな ! 」とひと言。2軍で好調だった中谷が5月8日広島戦で2打数無安打の途中交代。翌9日も左腕ジョンソンだったが先発機会は与えられなかった。打撃が長所の選手を代走起用。ロマンを感じさせない采配に嫌気がさしているようだ。

 <期待する投手は> 

 投手の期待NO・1は藤浪だった。過半数超えの2389票を獲得した。4月までは苦しんでいたが、5月に立ち直った。32回連続無失点をマークするなど復調。月間防御率は0.88。豪腕を取り戻した21歳に、虎党が期待するのも無理はない。

 リーグトップの88奪三振。防御率2.18はリーグ4位に位置する。成長著しい姿に「藤浪投手が徐々に調子を上げており、毎試合成長した姿を見るのが楽しみです」と茨城県20代男性。将来、エースの称号を背負うであろう逸材に、ファンの期待は集まった。リーグ戦再開後は21日ヤクルト戦(甲子園)に先発予定。若い力でチームをもり立てる。

 <期待する野手は>

 トップは選手会長の上本。18.4%となる778票を獲得した。ここまでなかなか調子が上がらない二塁レギュラーだが、ファンも昨年のような活躍を期待しているようだ。

 2位以下も混戦でマートン、鳥谷、今成、ゴメスと票がばらついた。チーム打率12球団ワーストと打線が低迷しているだけに、全体としての奮起を求める表れとみられる。その他を選択した声も23.1%あり、その中には「西岡の復帰」という意見が多かった。

 <ベストゲームは>

 藤浪がプロ3年目の初完封を飾った5月20日巨人戦(甲子園)が堂々の1位だった。3試合を選ぶ複数回答で2143票が集まった。宿敵相手に許した安打は4回の2本のみ。毎回の10奪三振の力投がファンの脳裏に焼き付いた。2位も藤浪が延長10回無失点と力投し、福留のサヨナラ弾で勝利した5月27日楽天戦(甲子園)。破竹の勢いで0を重ね続けた右腕は連続無失点イニングを32までのばした。この2試合で約35%を占拠。ベストゲームに藤浪あり、を印象付けた。

 ◆インターネット「ニッカンスポーツ・コム」を使い、2日午後9時から10日午後9時まで募集。4219票が集まった。男性3773票、女性446票。年代別で多かったのは40代(1341票)30代(824票)50代(695票)の順。居住地では大阪府(857票)兵庫県(612票)東京都(534票)神奈川県(353票)京都府(205票)が多かった。