楽天平石洋介監督代行(38)が、来季から監督に昇格することが決まった。5日、石井一久GM(45)が要請し、受諾した。OBが監督に就任するのは球団で初。また池山隆寛2軍監督(52)与田剛2軍投手コーチ(52)ら8人の2軍首脳陣と、来季の契約を結ばないことも発表。新たな体制で19年シーズンを戦う。

「松坂世代」で初の青年監督が誕生する。楽天平石監督代行が、来季の監督に決定した。球団創設の05年から在籍する生え抜き。今季はヘッド兼打撃コーチを務めていたが、梨田前監督が成績不振を理由に6月16日に辞任。代行として若手を積極的に起用しながら、35勝41敗2分けと奮闘してきた。球団OBとして初、38歳の若さも球団史上最年少の監督就任となった。「まだシーズンも終わってないですし、話があったばかりですので、とにかく今は目の前の試合に集中していきたいです」と話した。

試合前に石井GMから要請され、受諾した。同GMは「去年の快進撃も知っているし、今年の勝ちがない時も知っている。一番近くで状況を確認できている方が立て直しに必要。僕も監督も経験がないと言われているけど、名門でやられてきた方。思い切って、結果を恐れずにやってほしいし、バックアップはする」と説明。契約年数について「土台作りをしてほしい。長くやっていただければ」とし、長期政権を示唆した。

来季の立て直しに向けて、2軍の首脳陣も大刷新する。池山2軍監督、与田投手コーチに加え、大石ヘッドコーチ、河野打撃コーチ、杉本1、2軍巡回投手コーチ、柳沢バッテリーコーチ、森山周外野守備走塁コーチ、立石育成コーチの計8人と来季の契約を結ばないことを発表した。

補強も推し進める。今季国内FA(フリーエージェント)権を取得した西武浅村栄斗内野手(27)と既に海外FA権を取得している炭谷銀仁朗捕手(31)が、権利を行使した場合に備え調査を続ける。ロッテ戦に敗れたチームはシーズン最下位が決まった。組閣、戦力の見直しなど、布陣を整えていく。

◆30代の監督 80年生まれの平石監督は来年39歳。30代の監督は、41年生まれの武上監督(ヤクルト)が39歳の80年に就任して以来になる。パ・リーグでは76年上田監督(阪急)以来で、上田監督は37歳の74年に監督へ就任、2年目の75年には38歳で日本一監督となった。