中日のドラフト1位根尾昂内野手(18=大阪桐蔭)が、昨夏の甲子園決勝をほうふつとさせる打球を放った。

沖縄・読谷の2軍キャンプで23日にフリー打撃を行った。打撃マシンを相手に35スイングで安打性16本。打撃投手には31スイングし、安打性15本。うち3本がバックスクリーン方向への本塁打。春夏連覇を達成した金足農戦で見せたようなアーチを、木製バットで3発も披露した。それでも「いや、全くそんな感じでは…」と謙遜した。

この日は本格的なベースランニングを再開し、痛めた右足で力強くベースを踏み込んだ。「両足とも大丈夫なのは確認できました。走り、スイング、動きは全部つながっている。もう不安はないです」。右ふくらはぎ肉離れからの完全復帰へまた1歩前進した。

週末とあって、根尾フィーバーは過熱した。この日だけで根尾の沖縄限定ユニホーム(6000円)は約60枚、タオル(2000円)は約70枚も売れた。売店担当者は「1番人気。すごく売れています」と喜ぶ。村役場担当者も「こんなに人が集まるのは初めてでは…」とビックリ。

残る課題は、守備での横の動きをクリアするだけ。スター候補生の復帰は、間近に迫ってきた。【益子浩一】