オリックス吉田正尚内野手(25)が宮崎キャンプ最後の紅白戦を派手なアーチ2本で締めた。

白組の「4番DH」で先発。1回1死二、三塁でK-鈴木の142キロ速球をとらえ、122メートル先の中堅フェンスどころか高さ10メートルのバックスクリーン上空を越える推定飛距離150メートルに迫る3ラン。理想とする「センター方向へいい角度」の打球で実戦1号が生まれ、「新しい感覚です」と声を漏らした。5回には近藤から滞空時間の長い右越え2ラン。2打数2安打5打点で、キャンプ練習最終日の一本締めを迎えた。

吉田正はキャンプの感想を「けがなく1カ月帯同できた。全ての面でレベルアップを心がけ、充実していた」と語った後、さらにメイン球場で1人でフリー打撃を行った。鹿屋体大に依頼し、トラッキングシステムで打球の速度、角度のデータを収集。「どの方向にも長打が出ると相手からしたら手が付けられなくなると思うので」。昨季26発の内訳は左翼8、中堅4、右翼14と逆方向にも放っているが、さらに上を求めた。

西村監督も「見たことがない」と飛距離に驚き、マレーロらとの4番争いに「正尚が現状これだけ結果を残しているから一番のところになる」と発言を踏み込んだ。打線の要が定まり、26日から宮崎でさらに実戦5試合を重ねる。