楽天西巻賢二内野手(19)、山崎剛内野手(23)の2年目二遊間コンビが、1軍昇格をアピールする貴重な1点を挙げた。

日本ハムに8回までわずか2安打に封じられたが、0-5の9回裏先頭で途中出場の西巻が中前打。1死一塁で山崎も中前打で好機を広げた。2死二、三塁から暴投で、西巻が思いきりの良い走塁で三塁から本塁生還。持ち味を存分に発揮して一矢報いた。

西巻は「自分は出塁することが大前提。5点差とはいえ、はじいたボールに良いスタートがきれたのは良かった。あのプレーは、明日につながったと思う」と胸を張った。塩川達也三塁コーチ(36)からは「無理はするな」と声をかけられていたが、判断力は秀逸だった。昨季は1軍出場25試合。さらなる飛躍へ、三木肇2軍監督(41)の指導を受けながら盗塁の技術も磨いている。「ただリードするだけでなく、相手投手の癖などもつかんで、どうスタートをきるか。頭を使って走塁しています」。

昨季同33試合出場の山崎は出塁率アップを目標に掲げている。こだわっている四球数も急増中。「2ストライクになってからのファウルの打ち方を変えた。簡単に三振もしていないし、感覚は良い」。抜群のバットコントロール力を最大限に生かす新打法に、手応えを得つつある。

浅村栄斗(28)、茂木栄五郎(25)の1軍二遊間コンビも好調だけに壁は分厚い。だが、脅かすチャンスを虎視眈々(たんたん)と狙っている。【鎌田直秀】