阪神青柳晃洋投手(25)が、今季初勝利を挙げた。DeNA打線を相手に7回途中3失点(自責点2)にまとめ、4度目の登板で今季初勝利。チームの連敗も3で止めた。

川崎市出身で横浜市に実家がある青柳にとって、地元での登板は新人だった16年8月4日に先発して以来。そのときは4回途中3失点でKOされていた。リベンジも果たし、勝利投手となった。青柳は「うれしかった。(球場には)母も来ていると思います。親や友だちの前で勝てたのはうれしいし、よかったです」と喜んだ。

ピンチの芽を鮮やかに刈り取った。1、2回は1死一塁。4、5回は無死一塁。走者を背負っても青柳は落ち着いていた。次打者に内野ゴロを打たせ、次々とダブルプレーに仕留めた。4併殺で切り抜け、7回に佐野に3ランを浴びるまで無失点。試合を作った。「シングルヒットならいいという、昨年(2軍監督だった)矢野さんの下で学んだ野球が体現できた」と振り返った。

青柳は、手に汗握る展開でも「秘策」を用意している。登板日のアンダーシャツは「長袖」を用意。「下投げだから、腕から伝ってくる汗がすごく気になる。だから、持ってるアンダーシャツは、ほとんどが長袖ですね。投げる時に伝ってきて滑るのは嫌なので。1球ずつロジンを付けるのも、そうです」と明かす。

今季初の中5日で、しかも週とカード頭の先発に起用され、矢野監督の信頼に結果で応えた。右腕は「初めてですし、週頭で使ってもらえたのは信頼してもらえているのかな」と話した。指揮官は「ちょっと今、投手が苦しい状況なんで、青柳に引っ張っていってもらいたいなっていうね」と好投をたたえた。今度は、青柳が連勝のスターターになる。【高垣誠】