エースの快投がチームを今季初の4連勝に導いた。日本ハム有原航平投手(26)がロッテ戦(札幌ドーム)で今季最多119球で4安打に抑え、今季初完封勝利。自己最多13奪三振をマークし、リーグトップの6勝目を挙げた。完封勝利は16年6月14日(新潟ハードオフ)以来、通算3度目で本拠地では初めて。チームにとっても今季初完投だった。

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エースの貫禄を見せつけた。有原がロッテ打線を寄せ付けない完璧な投球で、本拠地初完封勝利を挙げた。「うれしいですし、いい守備だったり、打線が早い段階で点を取ってくれたので、すごく楽に投げることができた」。味方打線の大量援護もあり、3年ぶり、通算3度目のシャットアウトを素直に喜んだ。

序盤から三振の山を築いた。3回の3者連続に続き、4回も鈴木、清田から連続三振を奪い、5者連続で「K」を並べた。最速154キロを計測。スピンの効いた直球と変化球を効果的に使い、打者を次々と手玉にとった。「真っすぐがよかったので、変化球がうまくいきたのかなと思う。(捕手の)石川亮がうまく使ってくれたなと思う」と女房役をたたえた。

前回登板の悔しさをしっかりと晴らした。6日ロッテ戦(ZOZOマリン)では2本のアーチを許すなど、6回7安打5失点で2敗目を喫した。この日、完封がかかる9回のマウンドを前に、直前のベンチで首脳陣に「行かせてください」と自ら続投を志願した。「前回みたいに力まずにリラックスして、投げられたのがよかった」とほっとした表情を見せた。

救援陣に休養を与えるエースの仕事だった。前週から5週連続で、移動含む6連戦が組まれている日程の真っ直中。「連戦が続いていますし、いつも完投完封したいなという気持ちでいる。今日はたくさん点をとってくれたので、1イニングでも長くいきたいと思っていた」。チーム初完投で役割をまっとうした。

今季初の4連勝を飾った栗山監督は「有原航平らしいピッチングでよかった。でも(持っている)スケールは大きい選手だからまだまだ」と期待を込めた。両リーグトップ6勝目の有原は「このままどんどん勝ち続けたいと思う」と、さらなる高みを見据えている。【山崎純一】

▽日本ハム木田投手チーフコーチ(今季初完封勝利の有原に)「今日はエースらしい投球だった」