東海大静岡翔洋中(中部1位)が、伊東市立対島(たじま)中(東部1位)を3-0で振り切り、2年ぶり3度目の優勝を飾った。互いに無得点の6回裏2死一、二塁で、3番松下球真(きゅうま)主将(2年)が右前の決勝適時打を放った。今大会の決勝進出2校に、掛川市立栄川(さかがわ)中(西部1位)と静岡市立清水飯田中(中部2位)を加えた4校が、来春の全日本少年春季軟式野球大会(県内開催予定)に出場する。

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翔洋中主将の一振りが試合を決めた。

松下は「みんながつないでくれたので、全力でいきました」。得点を確認すると、一塁上で控えめに右手を上げた。投げてもチームに貢献。3回から登板し、5回1安打無失点。「最初は制球に苦しんだが、『自分が引っ張っていかないと』と思って投げました」と振り返った。

日常から大切にしている「責任感」が、結果に結びついた。主将となって以降、毎朝7時半に登校して校内の清掃、教室の換気を行う。前チームのリーダーから引き継いだ仕事で「自分がしっかりやらないと誰もついてきてくれない」。今でもルーティンを変えることはない。

県1位で来春の全国舞台に立つ。一昨年まで同校のエースを務めた兄陽真投手(現東海大静岡翔洋高2年)が出場した18年春の全国大会は、2回戦敗退。兄を超えるためにも「打ち勝つ野球で優勝を目指す」と力を込めた。【河合萌彦】