社会人野球のENEOSは10日、神奈川・川崎のグラウンドで今年の全体練習をスタートした。古巣復帰2年目を迎えた大久保秀昭監督(51)の目標は高い。「都市対抗優勝。地方大会含め、全ての大会でベスト4以上」を掲げた。

昨年、5年ぶりに都市対抗出場。1回戦で東邦ガスに快勝し、史上初の都市対抗通算100勝を果たした。2回戦でホンダに惜敗したが、そのホンダが優勝した。一時期の低迷を脱したといえるが「全国で勝負できるチームにはなったが、さらに上を目指す。全ての大会でベスト4以上という目標は高いけど、それが、本当に強いチーム」と力説した。川口凌主将(24=法大)も「本来、ENEOSは地方大会で上位に行き、都市対抗で優勝しないといけないチーム。監督と同じ気持ちです」と呼応した。

目標達成へ、監督自らつらい仕事をいとわなかった。昨年限りで9選手がユニホームを脱いだ。全体の約3分の1にもあたる。大久保監督自身「毎年、プロに行く人が出て、その選手を含め、3、4人ずつ変わっていくのが理想」と思い描くが、引退勧告を行い、理想の倍以上の入れ替えを断行。活性化を進めた。「9人、入るプラスは大きいと思う。また、プラスにしないといけない」と決意を口にした。

今年のチームスローガンは「走、爽、そう↑!」(そう、そう、そう)。チームとして前へ突っ走る。スポーツマンらしく、明るく爽やかに。そして、「これだ!」というものをつかんだ時に出る「そう!」の声。3つの“そう”を掛け合わせ、大願成就につなげていく。【古川真弥】