ともにプロ志望届を提出していた富士大(北東北大学野球)の山城響主将(22)と佐藤大雅捕手(21)に朗報は届かなかった。

11日、岩手・花巻市の同大キャンパスで午後5時過ぎから、安田慎太郎監督(36)と一緒に、固唾(かたず)をのみながら指名を待ちわびていたが、午後7時過ぎに会議は終了。すでにプロ待ちの社会人チームから誘いを受け、各球団に伝えてある2人は育成ドラフトを待たずに記者会見を行った。

山城主将は、内野と外野守備をこなす万能選手で、今春リーグまで通算打率3割8厘、計8本塁打35打点の成績をマーク。指名漏れに「これが実力なので受け止めたい。悔しさを胸に刻んでもっと技術を高めたい」と雪辱を誓った。二塁送球1秒8台の強肩強打の佐藤大も「チームに必要とされる選手になって社会人野球でも2年後のプロ(指名)を目指して頑張りたい」と前向きに気持ちを切り替えた。

今秋リーグは、最終週を残し、4戦全勝で首位に立つ。2人は「リーグ優勝して日本一を目指したい」と大学最後のリーグ戦に気持ちを切り替えた。安田監督は「2人の目標はプロに行くことではなく、プロで活躍すること。悔しい思いをしたので弱点やセールスポイントを見直し、明日から頑張ってくれると思う」と期待した。