中日落合英二ヘッド兼投手コーチ(52)が「9番目の野手」の強化に取り組む。目前に迫った春季キャンプで、投手陣の練習メニューに打撃、走塁を充実させることを明かした。「打撃と走塁練習が必修科目になる。打撃も走塁も担当コーチが教えた方がいい」。この日はナゴヤ球場で新人合同自主トレを視察。16年ぶりの古巣復帰で、立浪監督の参謀役が、投手陣の打撃強化プランを明かした。

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昨季、中日は貧打に苦しんだ。チーム打率2割3分7厘、405得点はリーグ最下位。昨季投手2冠の柳が打率1割3分ながら、6安打3打点10犠打1犠飛と奮闘するなど、投手陣も貢献したが、投手全体の打撃技術、走塁能力を高めることで、攻撃力アップにつなげる。「打ち方、構え方だったり。素晴らしい打撃コーチがいる。走塁も走塁コーチが教えた方がいい。時間もいただいた」。一般的には、投手の打撃練習は投手コーチが付きそうことが多いが、中村紀打撃コーチや、荒木内野守備走塁コーチら本職のコーチにチェックしてもらう方針だ。

練習時間を考慮し、1軍では投手陣を2組に分け、1日ごとに打撃と走塁のメニューを組み込む方向だ。昨秋のキャンプでは立浪監督がビシエドに打撃指導するなど打撃強化に力を入れた。落合ヘッドは「パ・リーグに比べ、やることは多い」と力を込めた。投げるだけではなく、投手陣の攻撃意識を高め、1点にこだわる。【伊東大介】