中日高橋宏斗投手(19)が、DeNA戦の負け越しを阻止した。DeNA打線を7回途中まで5安打無失点。佐野、牧、宮崎の強力な主軸も宮崎の単打1本に抑え、後半戦連勝で4勝目を勝ち取った。

高卒2年目右腕が6回にギアを上げた。先頭桑原を右飛に打ち取ると、続く20年首位打者の3番佐野には2ボール2ストライクから外角低めへこの日最速155キロ直球を決め、見逃しの三振。続く主砲牧にもカウント2-2から154キロの直球で空を切らせた。

「6回が自分の中でもギアを入れないといけないなと思っていた。うまくギアが入った」。1年目は1軍登板がなかったが、今季は13試合4勝4敗、防御率2・53。2年目での成長を数字でも示している。

4回と7回、右翼手の岡林勇希外野手に2つの補殺で危機を救われた。「今日はゼロ(無失点)の内容ではない。僕がヒーローじゃない。岡林さんをほめてあげたい」と、先輩の助けで手にした白星をかみしめた。

今季の指標にしているのは、昨季高卒2年目で9勝を挙げブレイクしたヤクルト奥川。「奥川さんの18試合で105イニングは何とかクリアしたい」。13試合で78回1/3まで投球回を伸ばした。残り26回2/3だ。

9日に20歳の誕生日を迎える。10代最後の登板で好投し、前半戦から17回2/3無失点と安定。「20歳になって大人の投球を見せられるようにがんばります。球数を少なく、マダックス(100球未満での完封)ぐらいの気持ちで」。白い歯を見せ、20歳の誓いを掲げた。【伊東大介】

○…岡林が守備で高橋宏を助けた。4回2死一、二塁では楠本の右前打で二走牧を本塁で仕留め、高橋宏降板直後の7回1死満塁では代打大和の右邪飛に追いつき、レーザービームで三走楠本を刺した。「しっかりした形で投げればいいボールを投げられる、ああいう状態でも自分のフォームで力の伝え方をできて、いい送球もできた」。菰野(三重)時代に投打二刀流で活躍した男が、今季6補殺とリーグ屈指の強肩を見せつけた。

▽中日石垣(スタメン起用に応え、8回に2年ぶりの1号ソロ) 打った感触は良かったです。

▽中日レビーラ(4回1死二、三塁でロメロから先制適時打) とにかくバットにジャストミートさせることを心がけた。今日だけじゃなく続けてチームの勝利に貢献したい。

▽中日立浪監督(6番レビーラ、7番石垣が打点) 主軸がダメでも、どっかで点が取れる野球を目指していかないといけない。そういう試合が増えていけば。