大型扇風機ちゃうで、アーチストやで!

 オリックスの新戦力マイク・ヘスマン内野手(32=メッツ)が11日、沖縄・宮古島で行われた初の紅白戦で豪快な左越え3ランを放った。「5番・一塁」で先発し、3打席目に桑原からガツン。三振の多さを懸念していた岡田彰布監督(53)も、思わずニンマリ。北川の故障離脱で空位となった5番候補に名乗りを上げた。

 11年の宮古島1号は、新外国人ヘスマンのバットから生まれた。1-0の5回2死一、二塁で、前横浜桑原のスライダーを左翼スタンドへ。3番カラバイヨと4番T-岡田が連続三振に倒れた直後、ひと振りで3点をもぎ取った。

 ヘスマン

 余分な力が入らず、リラックスして打てた。これからの実戦で投手のいろんな球種を見て、対応して行きたい。

 大型扇風機というありがたくない触れ込みを、いきなり返上した。米マイナーでの15年間で329本塁打。一方で1964三振が泣きどころだった。00年には127試合で178三振を喫するなど、プロ平均でざっと3・5打席に1三振の計算。村山球団本部長は「三振が多いのは気になるが…」と話していた。この日は、3打数1安打1四球と、選球眼もアピール。厳しい視線を注いでいた岡田監督も思わずニンマリだ。

 岡田監督

 ボール球を振るようには見えんな。コンパクトにバットが出とるし。三振が多いような感じはしない。まあ、これからやな。外国人枠の問題もあるし(それぞれの力を)見極めていかなあかん。

 今季の有力オーダーは、3番後藤、4番T-岡田、6番が李承■。いずれも左打者で、5番に右を置くのが岡田監督の理想だ。最有力だった北川は左足腓骨(ひこつ)骨折で開幕絶望。カラバイヨ、下山らが候補となっていたが、パワー自慢のヘスマンがはまれば、願ってもない強力打線が完成する。

 この日はカラバイヨと下山も二塁打を放つなど、候補の3人がそろって長打を記録した。主軸打者故障の暗いムードから一転、ヘスマンが熱い5番争いの幕を開けた。※■は火へんに華

 [2011年2月12日11時22分

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