好調「ドラ1」が止まらない。オリックス駿太外野手(17=前橋商)がプロ初の対外試合で技ありの初安打を決めた。サムスン戦も「1番中堅」の切り込み隊長。3回1死二塁で、追い込まれながら3球ファウルで粘り、外角カーブを体勢を崩しながら右手だけで右前にフワリと運んだ。

 「ああいうのは高校の時からよく打っていました。ああいう所にヒットが打てるのはいいことですね」

 紅白戦4試合で16打数6安打1打点、打率3割7分5厘の勢いを継続した。17歳ながらしっかりバットを振り切る技術と読みの鋭さに、ネット裏のソフトバンク佐藤貞治スコアラーは「高校生でこれだけやれたら十分。肩も強いし、開幕メンバーに入る可能性はないんですか?」と、驚いて報道陣に質問するほど。

 開幕カードの相手を警戒させるパフォーマンスで1軍へ前進と思いきや、岡田監督の考えは違った。「駿太は練習試合が終わったら帰らすよ。練習量が減るからな」。打ち続けても23日からは1軍高知キャンプではなく、2軍の宮古島へ送還。「開幕1軍はないが、早い段階で1軍の戦力になってくれると思うよ」。主力優先で出番が減る1軍のオープン戦帯同より、2軍での調整を決断。オカダ流の愛情教育で、外れ外れ外れ1位を当たりくじに仕上げる。

 [2011年2月20日11時5分

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