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＜ＷＢＣ：宮崎合宿＞◇２日目◇１７日◇サンマリンスタジアム

　小松がキター！　０８年パ・リーグ新人王のオリックス小松聖投手（２７）が、日本代表最終メンバー入りへ猛アピールした。宮崎市内で行われる日本代表合宿２日目の１７日、小松はこの日から始まったシート打撃に登板。打者延べ１２人に対して被安打３、３連続を含む４三振を奪った。合宿前は投手枠１３人（代表候補は１５人）の当落線上と言われた男が、代表入りに前進した。

　圧巻の立ち上がりだった。この日、シート打撃に登板した７投手の大トリとしてマウンドへ。まずは西武細川をフォークボールで三振に仕留めると、続くソフトバンク川崎には変化球で追い込み、直球で三振。カウント１－１から始まる特別ルールだったとはいえ、連続空振り三振で、小松のボルテージも一気に上昇。打席には世界のヒットマン、マリナーズ・イチローを迎えた。

　「今日はとにかく１球１球を低めに、丁寧に集めようと思って投げました」。カウント２－２からストライクゾーンからボールになるフォークボールを投げ込み、イチローのバットに空を切らせた。「あのフォークはいい球だったと思います」。１月の自主トレ中、フリー打撃で対戦したイチローのバットを２日連続で折った男は、この日も完勝。内野席を埋め尽くしたファンからは拍手がわき起こった。

　プロ２年目の昨年は１５勝を挙げ、新人王を獲得。打者に向かう、気迫あふれる投球スタイルで一気にブレークし、ＷＢＣ日本代表最終候補に選ばれた。代表では、この日好投した楽天田中らとともに中継ぎとして期待されており、生き残りをかけた当落線上にいることは間違いない。だからこそ、積極的に首脳陣にアピールする必要があった。

　とにかく自分のベストを尽くすことしか考えてない。他の選手は関係ない。気持ちを前面に出す自分のスタイルで頑張ります」。オリックスからただ１人、代表合宿に参加中の右腕が、念願の代表入りへ１歩近づいた。

　［2009年2月18日11時9分　紙面から］

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小松聖

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