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２回表、イチローのセーフティーバントに苦笑いする韓国先発の金広鉉

＜ＷＢＣ・第１ラウンド：日本１４－２韓国（７回コールド）＞◇７日◇Ａ組◇２回戦◇東京ドーム

　韓国先発の金広鉉（キム・グァンヒョン＝２０）に「日本キラー」の面影はなかった。初回、宝刀スライダーを３連打され、わずか６球で失点。２回も自らイチローのバント処理でお手玉もあって（記録は安打）、押し出し四球に村田の３ランでＫＯと、日本相手では高校２年以来の敗戦投手に甘んじた。「スマイルＫ」の表情は、最後までこわばったままだった。

　北京五輪では日本戦２試合に先発し撃破の立役者になったが、実は２月中旬のハワイ合宿から調子が上がらなかった。ＷＢＣ使用球への対応も遅れ、最終調整となった５日のブルペンではスライダーの精度を欠き、何度も不満の声を上げた。金監督も「コンディションが悪く、ボールが真ん中に集まっていた」とエースの不調は誤算だった。

　一方でこの大敗は「五輪との違いは、日本には大リーガーがいて我々は主力が抜けていたことだ」（金監督）と、負けん気の強い国民性にも火を付けた。３番手の張■三を球数制限ギリギリまで引っ張るなど、力のある救援を温存。９日の雪辱に準備も始めている。金監督は「明日の試合は大一番。全力を尽くす」と力を込めた。８日の敗者復活２回戦の中国戦で、まずは第１ラウンド突破に気持ちを切り替えた。

※■はさんずいに亘

　［2009年3月8日8時12分　紙面から］

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