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侍ジャパンメンバー

投手 今村 猛

#16 Takeru Imamura
今村 猛

(C)NPB/BBM2013

所属 広島
今季年俸 5000万円
投打 右右
生年月日 1991/4/17
出身地、経歴 長崎、清峰
身長・体重 183センチ・83キロ
2012年成績 69試合、2勝2敗4S、防御率1.89
五輪、WBC出場歴 なし

中2で城島にぶつけた自然体

今村 猛

 何色にでも変われる。WBC日本代表合宿に最年少で参加する今村猛投手(21=広島)だが、まったく気負いはない。「今までアピールとかしたことがないので、分からないです。結果を残すだけですね」。格好つけているわけではない。自然体なだけだ。

 優しい顔つきから「カピバラ」との愛称がファンにも浸透している。そんな癒やし系も、打者を目にするとスイッチが入る。対戦相手はもちろん、味方の打撃練習でさえも、じっと見るだけでトレーニングになるという。「打者の状態とか、得意、不得意も分かる。あと、良い打者は無駄が少ないですね」。前田智のスイングをヒントに、始動時の腕の動きを省くなど、すぐ自分色に変えてしまう。

 打者の特徴が見えるがために、無意識のうち状況に応じた強弱を付ける投球が染みついていた。だが、首脳陣は今村の全力投球を引き出すため、2年目にリリーフに転向させる。これが最大の変色だった。「決まってしまえば、問題ないです」。本格的に務めた3年目の昨季は、チーム最多の69試合に登板し、防御率1・89の成績を残した。

 若手中心だった昨年11月のキューバとの強化試合でチャンスをつかんだ1人だ。「人見知りだから、野球よりも話すことが心配」と語っていたのがうそのように、初めての日の丸のユニホームで2イニングを6人で料理。ちゃっかり、合宿中に巨人西村からシュートの制球法を伝授され、いきなり内角を配球の軸にする“国際大会色”への変身を見せ、存在感を示した。

 中2のとき、佐世保球場で自主トレ中のマリナーズ城島と、地元の野球少年チームの1人として対戦。「体が大きな子がいる」と目を見張る城島に、ぶつけた。手元が大きく狂ったわけじゃない。「当たっても痛くないかなと思って」。内角をえぐった末の死球で、追いかけられた逸話を持つ。当時から、相手の色に染められることはない。

 まだまだ、カラーバリエーションを増やしている途中。広島では、イニングまたぎも苦にしない右腕を新守護神にする構想がある。短期決戦であれば、ワンポイントからロングリリーフまで、使い勝手は多種多様だ。世界の舞台に立てば、また新たな色を見せてくれるだろう。【鎌田真一郎】

 (2013年1月29日付日刊スポーツ紙面掲載)









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