21年ボクシング世界選手権金メダルでWBC世界スーパーフライ級1位の坪井智也(30=帝拳)が偉大な先輩から激励エールを受けた。27日、トヨタアリーナ東京で同級2位リカルド・マラジカ(28=南アフリカ)との王座決定戦を控え、16日に都内の所属ジムで練習を公開。12年ロンドン五輪ミドル級金メダルで元WBA同級スーパー王者の村田諒太氏(40)から圧勝を期待された。プロとアマの融合を掲げた坪井は国内最速タイの王座奪取と国内初の世界金&プロ世界王者を狙う。

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アマで同じ世界一を経験した元世界王者の先輩が見守る中、坪井は自らの使命を意識した。「他選手がやっていないようなボクシングをやっているつもり」。5戦目で世界奪取すれば田中恒成、吉良大弥と並ぶ国内最速記録なるが「記録に何も(意識は)ない。世界ベルトより圧倒的に勝つことに執着している」と自然体を貫いた。

帝拳ジム入門後、同門OBの村田氏に何度もアドバイスを求めるなど関係性は深い。同氏から「バンタム級で日本人王者が多いし、スーパーフライ級は陰に隠れてしまう。彼自身も普通に世界王者になるだけでは…。求められることは分かっていると思う。埋もれないために圧倒的なパフォーマンスを」と激励に近いエールを送られた。

同氏と同様、アマとプロで世界一を目指す立場にある坪井は言う。

「運良くアマで世界一を取れた。その技術は僕や村田諒太さんでしかないもの。それをプロのリングで生かすことが1番アドバンテージがあるスタイル。今まで培ったものを大事に、プロ仕様に当てはめ、アマで培ったものをやっている」

公開練習では細かいステップワーク、独特なリズムから連打を披露した。基本に忠実な右ボクサーのマラジカとの対決に備え、左ジャブをよりアマ時代に戻し「アマで世界を取った時のようなボクシングと融合し、感覚がすごく良い感じに。違う姿を見せられるかな」と手応えを示した。

大目標に掲げる4団体統一への第1歩として王座獲得は必須。坪井は「圧倒して勝ちたい。完封したい、何もさせたくない」と口調を強めた。国内初の世界金&プロ世界王者を達成する自信は十分にある。【藤中栄二】

〇…公開練習に姿を見せた村田氏は坪井のステップワークを絶賛した。他選手よりも地面から足が離れる時間が短く、かつステップの刻み方もより細かいことを解説し「非常に特殊なリズムで(相手が)対応するのは難しい」と強調。坪井の持つ独特なリズムとスタイルに「少し近いところで言うと…」と、2大会連続五輪金メダルで元世界3階級制覇王者のワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)の名前を挙げた。