格闘技イベントBreakingDown(ブレイキングダウン=BD)界隈が相変わらず騒がしい。2日に「BD15」が東京ドームシティ・プリズムホールで行われたのだが、前日会見ではよーでぃーがDEEP佐伯繁代表に水をぶちまけ、大会中には試合直後のとしぞうに、沖縄の地下格闘技出身の龍志が近づき、口論の末にパンチで失神KOした。
佐伯代表に水をかけた件ではよーでぃーが、そしてとしぞうを殴った件では龍志がSNS上で大炎上した。もちろん一般社会のロジックで言えば、水をかけるのはいけないことだし、いきなり殴るのは論外だ。よーでぃーはXで「佐伯さんすみませんでした」と謝罪し、龍志も「お騒がせしてすいませんでした! ご迷惑をお掛けした方々、お相手、相手方陣営の皆さんすいませんでした!」と書き込んだ。
ただ批判を覚悟で言わせてもらうと、筆者は試合前からオラオラやってるあのBDの世界が特別に好きな訳ではないが、BDってそういうものなんじゃないの? とも思う。彼らに関わるのであれば、あの「BD流のエンタメ」に組み込まれてしまうのは仕方がないし、BDの舞台なのだから、DEEPの流儀は通用しない。そうなれば水をかけられることだってあり得るだろう。
また、としぞうが殴られて失神した件についても筆者が最初に思ったのは、SNSにたくさん書き込まれている「龍志許さん」というようなことではない。もちろん危険だし、起きてはいけないことだが、一方で普段から「ケンカ自慢」を掲げているBDファイターが、あそこで殴られて失神するのは格好悪くない? ということだ。
BDの世界観のもとになっている「ストリートファイト」で言えば、24時間いつでもどこでもケンカを売られる可能性はある。そこで簡単にパンチを食らってしまっては「ケンカ自慢」の名がすたるというものだ。
最後にBDとDEEPの対抗戦に話は戻るが、そもそもプロ格闘技の団体がBDに関わるメリットってあるのかな? と疑問を感じてしまう。プロは勝って当たり前だし、負ければ団体の威信にも関わる。代表が水をかけられることだってある。BDとやるのであれば、ボコボコにして圧倒的に勝たなければプロ側はナメられるだけだ。
だが前回対抗戦では2勝3敗でDEEPがまさかの負け越し。今回のBD15では辛くも2勝1敗で上回ったが、あの対抗戦3試合を見て「DEEPってすごいな」と思ったファンは少ないのではないだろうか。
水をかけられても、団体としてのうまみが少なくても、関係の深い朝倉兄弟に力を貸してあげる佐伯代表はとても良い人に違いない、というのが筆者の思ったことだ。【千葉修宏】(ニッカンスポーツ・コム/バトルコラム「リングにかける」)






