プロボクサー辰吉寿以輝(18=大阪帝拳)の3戦目が東京初進出となる可能性が浮上した。今日20日のプロ2戦目(大阪・なみはやドームサブアリーナ)でけがなく勝てば、WBCバンタム級王者山中慎介(32=帝拳)のV9戦(9月22日、東京・大田区総合体育館)の前座として検討される。

 寿以輝はスーパーバンタム級だった4月のデビュー戦で、いきなり山中の前座を務めて2回KO勝ち。地元大阪のファンを沸かせた。今度は東京で自慢の強打を披露する機会になる。しかもメーンは山中が強敵モレノを迎える「バンタム級頂上対決」。父丈一郎はプロ2戦目が東京ドームだったが、アマ経験がない寿以輝が3戦目で東京進出すれば異例の抜てきと言える。

 まずは今日20日の岡村直樹戦で勝つことが前提。まぶたのカットなど負傷があっても見送りになる。この日の前日計量ではバンタム級リミットから400グラムアンダーの53・1キロでパス。13年1月に体重85キロでジムの門をたたいてから2年半、通算で32キロも落とし、父と同じバンタム級で初めてリングに立つ。寿以輝は「勝つことは決まっている」と必勝を宣言した。【益田一弘】