頸髄(けいずい)損傷で療養中のプロレスラー高山善広(50)に向け、「アルティメット王」ドン・フライ氏(51)が激励メッセージを送った。10日、IGFを通じて発表された。

 02年6月のPRIDE21大会で、マーク・コールマン(米国)の欠場を受け、代役として出場した高山と対戦したフライ氏はノーガードの殴り合いを展開。1回6分10秒、レフェリーストップによるTKO勝ちをおさめた。この両者の激闘はPRIDEファイトの名勝負として語り継がれている。米総合格闘技UFCの殿堂入りも果たしている同氏のメッセージは以下の通り。

 「タカヤマさん、あなたは神が私に与えてくれた誰もが期待する最高の対戦相手でした。あなたとの闘いは世界中が観戦した最高の試合だった。その証拠の一つとしてワールドカップ・サッカー(02年日韓サッカーW杯)の視聴率に我々の試合は勝ったよね。まさしく、あなたは武士道、強さ、完成されたファイターの象徴。俺に会う人はみんな、あなたとの試合のことを語る。そんな対戦相手はあなたが初めてです。

 あなたは「戦士」まさしくそのものだ。

 タカヤマさん、俺はあなたが今の状況を脱して快方に向かうことを心から祈ります。あなたを失うことなんて考えれません。それゆえ、我々は常にあなたのことを思っています。

 しかし、もし万が一のことがあれば、それは神からのお告げです」。

 高山は今年5月のプロレス団体DDT豊中大会の試合中に頸髄を痛め、試合後に救急搬送。今月4日に首から下が動かせないほどの重傷を負っていることが発表されていた。