プロボクシングＷＢＡ世界スーパーバンタム級１１位松本亮（２４＝大橋）が師匠・大橋秀行会長（５２）の願いを背負い、世界ベルトに初挑戦する。

　２８日、東京・後楽園ホールで同級王者ダニエル・ローマン（２７＝米国）に挑む松本は２７日、都内で調印式と前日計量に出席。５４・９キロでパスしたローマンを横目に、自らは５５・３のリミットで１発クリアし「ワクワクしている。（大橋会長に続く）横浜高で２人目の世界王者になります」と直系の弟子としての自覚を示した。

　調印式では、大橋会長から思い入れの強いエピソードが明かされた。現役時代の世界王座初奪取（９０年）の試合が同じ２月（７日）、東京・後楽園ホールだったこと。師匠の米倉健司会長が５２歳の時、２４歳で大橋会長が王座奪取したことなど、運命的な合致が多いという。大橋会長は「自分は米倉会長の育てた４人目の世界王者。亮が世界王者になれば私も（男子で）同じ４人目。ジム開設も亮が生まれた９４年の２月２２日なので、いろいろ重なっている」と大きな期待を寄せた。

　師匠の思いを受けとったように松本は「自分の誕生日も９４年１月１１日なので、何か運命を感じる」と気合を入れ直した。同門で２階級制覇王者の井上尚弥（２４）と同学年の高校４冠のイケメンボクサーが勝負の時を迎える。