世界再挑戦を目指す元日本スーパーフライ級王者石田匠(27=井岡)が初めてバンタム級で試合を行い、初のサウスポー相手に苦戦した。

3-0判定勝ちだったが、日本バンタム級6位定常育郎(21=T&T)のアグレッシブなファイトに受けに回った。低い体勢で一気に距離を詰める相手に手を焼き、ボディーを食う場面が何度もあった。

スーパーフライ級で相手が見つからず、1つ上の階級で試合を組んだ。リング上のインタビューで「今日は全然ダメです。若くて勢いがあっていい選手でした」と言い、控室でも「すべてがはまらず、どうしていいかわからんかった」。サウスポー相手に練習をしてきたが、本番は勝手が違う。バンタム級のパワーにも押された。「サウスポーに苦手意識はなかったけど、やって見ると違った。僕に引き出しがなかった」とこぼした。

石田はスーパーフライ級でWBO4位、IBF5位、WBA6位、WBC11位と主要4団体で世界に挑める位置をキープ。本人は「(バンタムは)やっぱりパンチも重たい」と今の階級にとどまる意向だ。井岡一法会長も同じ考えで「団体を選べる立場じゃない。挑戦を受けてくれるならどこでも」と話した。

石田は「時間はかかるかもしれませんが、目標が世界チャンピオンであることにブレはない。絶対です」。17年10月、英国でWBA王者カリド・ヤファイに敗れてから1年半。夢をあきらめずに追いかけていく。

石田の戦績は28勝(15KO)1敗。