ボクシングWBA世界バンタム級王者井上尚弥(26=大橋)が過去最高の仕上がりで決戦地に乗り込む。18日(日本時間19日早朝)に英スコットランド・グラスゴーのSSEハイドロでワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)準決勝を控え、8日に渡英。出発前に取材に応じた。IBF世界同級王者エマヌエル・ロドリゲス(26=プエルトリコ)とのセミファイナルに向け「体調も万全で、自分に期待しています。過去最高の仕上がりと言っていいほどバッチリ。期待して下さい」と自信をみなぎらせた。

昨年10月のWBSS1回戦で元WBAスーパー王者フアンカルロス・パヤノ(ドミニカ共和国)を70秒KOで下して以来、約7カ月ぶりの世界戦。故障以外では最長となる試合間隔となったものの「日本でやってきた練習の濃さ。これだけやってきたという自信をリングで確信に変えたい」と手応えを口にした。ギリギリの7日に所属ジムで国内調整を打ち上げた。「準決勝ということで気持ちが高ぶっています。昨年は良い形で(世界戦)2試合やれたので、今年1発目でいい試合をしたいですね」と決意を新たにした。

父真吾トレーナー(47)、WBC世界同級暫定王者の弟拓真(23)、日本スーパーライト級王者のいとこ浩樹(26)も同行。グラスゴーが乾燥しているという情報を耳にした真吾氏は加湿器やうがい薬などを荷物に入れたという。同氏は「調整はバッチリなので、向こうではリラックスして、体重調整だけですね。疲れを抜きながらになると思います」と予想していた。